人間万事塞翁が馬

感情すらも排してフラットに生きたい

Meredith Monk "Book of Days"

作業中に流すBGMというものは、その作業内容よりも頭の痛いものだ。
その作業自体を左右してしまうし、それ自体に心奪われてしまうことによって、時間や感覚、そして時には疲労さえ覚えてしまう。
作業自体はどうなってしまうのか。それすら超越して心地よくさせてもらい、しかも作業自体も完了させることができる。これが最高の作業用BGM。

今回紹介するのはその対極。
なぜならば、作業が完了していないのに、ブログを書き始めてしまうような魔力的なアルバムなので。

Meredith Monk "Book of Days"


Book of Days

Meredith Monkらしいというか、声がメインで、それ以外はそれほど存在感が強くないシンセパッドなどで構成されているアルバム。

Meredith Monkについての紹介はこちら。

ja.wikipedia.org
このお方も2019年現在76歳!


僕が思うこの人の魅力は、声というものの存在感の強さを、そして良さを最大限わかっている気がするところ。
もちろん本人のボイスパフォーマンス自体もすさまじいのだが、声自体の重ね合わせでの効果の出し方、そして音像なども含め、想像力の想起させ方がすごい。
音楽自体も単なるワールドミュージックに収まらず、映像とのマッチング、そして時代性、どれをとってもやはりなんだかすごい。

昔、「Meredith Monkってセロニアスモンクの娘らしいよ」という嘘をそれらしく言ってしまったことがあります。すみませんでした。